味も景色も、日本でここだけ
菰掛け玉露をつくり続ける。

日本茶の最高級、
玉露

玉露とは、日本茶の中でも最高級の種類のものです。通常の煎茶(緑茶)、紅茶、ほうじ茶などは玉露と同じ木から作られますが、玉露の最大の特徴は、収穫前に20日ほど日光を遮った環境で育てるというところにあります。抹茶のもとである碾茶は10日ほどの遮光期間が必要になるため、玉露はその倍の日数が必要だということになります。この茶葉を太陽の光から遮るという栽培工程が、唯一無二の玉露の風味を作り上げています。

玉露は、凝縮されたうま味と甘みに加え、まろやかで濃厚な風味と独特の香り、深く鮮やかな茶葉が特徴的です。これらには被覆栽培が大きく関係しています。玉露特有の海苔や磯のような香りは「覆い香」と呼ばれるもので、うま味成分の分解が抑えられ、香りが保持されることによって生じます。また、健康にも様々な効果のあるクロロフィルが多く含まれています。通常の茶葉よりクロロフィルが多いというのも被覆栽培による効果の一つであり、茶葉の色は深い緑色になります。

岡部地区・朝比奈川の上流で生まれる「朝比奈玉露」は、京都の宇治、福岡の八女と並ぶ日本三大玉露のひとつに数えられています。

菰掛けが生み出す
至高の味わい

長い歴史を持つ玉露は、被覆の資材が藁や菰といった天然素材のものから化学繊維へと変化しています。この背景には、コスパ・タイパが求められるようになったことや茶業従事者の高齢化があります。あらゆることにおいて効率化が進められる現代において、天然素材を使用する「菰掛け」製法で玉露の品質を守り続けているのは全国でただ一軒、宮崎さんの農園です。

そもそも菰とは太陽の光を遮るために使われてきた、藁でできた覆いのことをさします。ここで使われている菰の藁は、宮崎さん自らの田で稲から育てたものです。熟練の手編みでつくる菰は、長いときで7年使えるほどの強さとしなやかさを持ちます。化学繊維との違いは、まずこの持ちの良さにあります。また、菰は水分を含んで膨らみ、乾いて縮みます。その呼吸が、遮光しながらも葉を自然の状態へと近づけ、菰の香りと合わさり独特で深みのある覆い香を引き出します。そのため、菰掛けの茶葉は香りが非常に乗りやすく、玉露のうま味を更に引き立たせてくれます。

菰自体が長持ちするだけでなく、茶葉そのものも長持ちし、熟成させることができるという特徴もあります。玉露は春に収穫し、夏まで寝かせてから流通させるのが一般的です。この熟成期間を設けることでよりうま味が引き締められます。しかし、通常の玉露の熟成期間は1年程度とされ、それ以上では傷んでしまいます。しかし菰掛けでつくった玉露は2、3年も熟成させることができ、さらにうま味を凝縮することができます。

ここでつくった玉露は、過去には最大5年も傷まずに熟成させられたという事例もあります。通常の玉露とは違い、菰を使用してここで育てられた玉露は、世界で唯一「菰掛け玉露」を名乗ることを許されています。

手摘みであること

機械摘みが一般的となった現在でも、宮崎さんが手摘みにこだわる理由はただ一つ。最高の品質を守るためです。

機械は広い範囲の茶葉を一度に収穫できますが、人の手のように茶葉を見極めることはできないため、全ての葉の質を保証するのには限界があります。一方で手摘みはその時期に最も良い状態に育った新芽だけを選んで摘み取ることができます。厳選された新芽から生まれる玉露は、柔らかな香りと伸びのあるうま味、上品な甘みが特長です。苦味や渋味が少なく、口の中に広がるまろやかな味わいは、手摘みだからこそ実現できるものです。

手間も時間もかかる手摘みですが、その一葉一葉へのこだわりが玉露の品質を支えています。効率ではなく品質を選ぶ。それが宮崎さんの手摘み玉露です。

文化、そして
歴史を繋ぐ価値

効率化が進む現代の茶づくりにおいて、手摘みや伝統的な被覆方法は年々少なくなっています。そのような中、手摘みに加え、菰掛けによる栽培を続けている農家は日本でただ一件だけ。宮崎さんはまさに唯一無二の存在です。

菰掛けの作業は機械化が難しく、多くの手間と経験を必要とします。しかし、その手間を惜しまないことで、菰掛け玉露ならではの豊かなうま味と香りが育まれます。

また、宮崎さんの茶づくりは、数値やデータだけに頼るのではなく天候や茶葉の色、葉の張りや香りなどに応じて、その日その年で各作業時間が微妙に異なります。毎回状態の異なる茶葉をベストな状態にするには、機械が普及していなかったころから受け継がれている職人の感覚がなによりも大切です。宮崎さんはまるで茶葉の声に耳を傾けるように、一つひとつの変化を見極め、そこに合わせながら最適な管理を行っています。

手摘み、菰掛け、そして生産者の経験と感性。そのすべてが重なり合うことで生まれる一杯のお茶は、大量生産では決して再現できない至高の味と文化的な価値を持つ、歴史の賜物です。

通常の玉露が到達できないうま味を体現することができるのは、手摘みで、
そして菰掛けで時間をかけた、宮崎さんがつくったこの玉露だけです。

「当たり前」の基準が常に変化していく現代で、ブレない「当たり前」を体現していくこと。
玉露を思い続けてきたからこその変わらない菰掛けの味と景観が、このお茶にはあります。

本物の、うまみを体感する。

収穫は年に一度、五月だけ。日本でただ一軒の菰掛け玉露を、数量限定でお届けしています。

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